追記2 |独立からCLASKAまでの出来事

京都のアウラ社は、新素材の開発から伝統技術まで幅広く手がける会社だ。そのアウラ社がデザインプロダクトの開発に乗り出すことになり、私はアドバイザーとして声をかけていただいた。アートディレクターに就いたのは、デザイナーの城谷耕生。もっとも信頼する親友でもある。

コレクションの軸に据えたのは、デザイン史をあらためて振り返ること。ラインナップは、おもに名作の復刻で構成した。

名を連ねたのは、アキッレ・カスティリオーニ、エンツォ・マーリ、セルジオ・アスティ、ルイジ・カッチャ・ドミニオーニ、パオロ・ティルケ、アオイ・フーバーといった巨匠たち。そこに、柏崎栄助と早野久雄という日本勢が加わった。若き日に心を奪われた方々と、こうして仕事をともにする日が来るとは感無量だった。

素材は磁器、竹、アクリル、ガラス、和紙と多岐にわたる。いずれも日本各地の一流の職人の手でかたちになった。

いまの市場ではなかなか出会えない、知的で品格のあるコレクションだったと思う。諸般の事情により、残念ながら現在はもう存在しない。いつの日か、ふたたび日の目を見ることを願っている。

 

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