KEIFU 003
高岡、職人との邂逅
系譜 ── 富山県高岡市デザイン工芸センター
独立直後、400年続く伝統産業の街である富山県の高岡市デザイン工芸センターから、セミナー講師の依頼が入った。当地の漆・鋳物・ガラス工芸を支える職人たちに向けて、デザインの最前線の話をしてほしいという趣旨だ。
十数人の職人たちを前に講じたのだが、逆に衝撃を味わったのは、彼らの工房を訪れ、その手しごとを目の当たりにした私の方だった。家具の工房は見慣れていたものの、連綿と続く素材や技法と対峙する彼らの、正確で無駄のない手の動きと美しい所作に、私はある種の尊ささえも感じ取った。
しかしその一方で、彼らが作り出す仏具や茶道具などは、現代のライフスタイルやデザインとは乖離しているとも感じた。私は前職のカッシーナ時代から、建築家やインテリアデザイナーと密接な関係を築いてきた。「この素晴らしい技術を、彼らが創り出す最先端の空間へとインストールできないだろうか」――この仮説が、私の頭から離れなくなったのである。
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